魚屋の新人の中年

新人魚屋中年

秋鮭と白鮭は同じ魚?

入荷した秋鮭のラベルに白鮭と書いてある。業者の間違いなのかと上司に確認したところ「秋鮭と白鮭、同じだから。呼び方違うだけだから。」とのこと。調べてみると白鮭の秋冬期(産卵期)に漁獲したものを特に「秋鮭」と呼ぶらしい。秋鮭と聞くと紅葉のイメージで紅鮭と間違えそうだなとふと思う。

初午(はつうま)いなりとは。

初午とは立春の後、最初の午の日のこと。2024年は2月11日になる。京都伏見に総本社を置く稲荷神社の稲荷大神が稲荷山に舞い降りてきた日とされ神社の祭日になっている。稲荷大神の使いである狐の好物である「お揚げ」に、五穀豊穣の神·稲荷大神の恵みであるお米を詰め込み感謝の思いで「いなり寿司」を供えたり、無病息災を願って「いなり寿司」を食べたりする習慣がある。これが初午いなりと呼ばれている。

ままかりとは。

ままかりは岡山を代表する手のひらサイズの小さい魚。標準和名はサッパ。西日本でままかりと呼ばれる。飯(まんま)がなくなり隣の家に借りに行くほどうまいからとか、旬が稲(まんま)を刈る時期にあたることからとか、語源の由来は諸説ある。ニシン科で小骨が多いが骨や皮は柔らかく酢漬けや塩焼きにして食べられることが多い。酢漬けにしたままかりを寿司に乗せたままかりずしは岡山の郷土料理になっている。

節分にイワシを食べる理由

節分とは季節の始まり(立春立夏立秋立冬)の前日のことを言う。一般によく知られるのは立春の前の2月の節分だが、古くからイワシを食べる風習がある。

(知らなかったけど。)

なぜならイワシには魔除けの意味があるらしいのだ。鬼はイワシの強い匂いが嫌いで、加えて柊(ひいらぎ)のトゲも嫌いといわれている。それが焼いた鰯の頭を柊にさし玄関に飾る風習となった。そこからイワシを食べるようになったということ。

アミとは

エビに似たプランクトンを食べる小さな甲殻類。漁で撒き餌に使われたりする。食用としては塩辛にして白菜の浅漬に使われたりキムチの中にも入っていたりする。オキアミとは似ているが別種。オキアミの方がやや大きい。

地鎮祭の海の物。

地鎮祭に供える尾頭付きの魚。基本はタイ。乗せる台(三方)が大体30センチ四方なのでタイなら1〜1.5キロ位。養殖があるので年間を通じて手に入るが、タイ以外なら尾頭付きの地元の魚や旬の魚でもOK。余り小さかったり少なかったりすると見栄えが悪いので注意。まあ依頼先の神主さんに聞けば間違いない。

マグロの味、価格の違い。

はえ縄、一本釣りは生きたいい状態で取れそのまま冷凍できるから身もしっかりして高い。まき網はごっそり網で囲ってまとめて引き上げるから、酸欠状態になったり死んでしまったりするから身が柔らかく安い。

 

小さいマグロも安い。総称してメジカ、メジという。キハダのメジはキメジとも言う。