魚屋の新人の中年

新人魚屋中年

イカの精子は生で食べるな。

イカ精子は危険だ。イカ精子は精莢(せいきょう)という小さな細長いカプセルにはいっており、その精莢に刺激を与えると精子の塊がものすごいスピードで飛び出し刺さる仕組みになっている。そのイカの精莢を生で食べて口の中で精子の塊を発射させてしまうと口に刺さりヒリヒリとした痛みを生じさせる。精子の塊は棘状になっており手で抜くことはできず口腔手術が必要になることもあるらしい。ただ火をしっかり通せばその機能はなくなり無害となる。そう考えると、塩辛とかで肝を使うくらいで、生でイカのワタを食べる人も少ないだろうからそんなに心配する必要はないだろう。

鮭とマスの違い

サケもマスもサケ科サケ属の同じ魚。一般的に川で生まれ海に下って生息するのがサケで、一生川で暮らすのがマスとされるが、例えばマス類のニジマスも川で暮らすものや海に降るものもあり単一の習性ではない。今では鮭と鱒の違いは曖昧とされている。何じゃそりゃ。

半夏生はタコを食う。

半夏生半夏生)は夏至から11日目。2024年は7月1日。この頃に大雨が降るのでそれまでに田植えを終えていなければならないという節目になっていたらしい。関西ではタコの足のように稲の根がはることを願ってタコを食べる風習があるらしい。関東の鮮魚業界でもそれにあやかって販売促進の機会として広がり始めている。

ちなみに半夏生とはカラスビシャクという野草のことで小さなシャンパングラスのようなフォルムをしている。

真ホッケと縞ホッケ

真ホッケ

  • 脂少なめ、身がしっかり。
  • 北海道沿岸の国産が多い。

縞ホッケ

 

 最近ではホッケの陸上養殖の技術進み、アニサキスの少ない個体を生産。刺し身での消費も広がり始めている。

秋鮭と白鮭は同じ魚?

入荷した秋鮭のラベルに白鮭と書いてある。業者の間違いなのかと上司に確認したところ「秋鮭と白鮭、同じだから。呼び方違うだけだから。」とのこと。調べてみると白鮭の秋冬期(産卵期)に漁獲したものを特に「秋鮭」と呼ぶらしい。秋鮭と聞くと紅葉のイメージで紅鮭と間違えそうだなとふと思う。

初午(はつうま)いなりとは。

初午とは立春の後、最初の午の日のこと。2024年は2月11日になる。京都伏見に総本社を置く稲荷神社の稲荷大神が稲荷山に舞い降りてきた日とされ神社の祭日になっている。稲荷大神の使いである狐の好物である「お揚げ」に、五穀豊穣の神·稲荷大神の恵みであるお米を詰め込み感謝の思いで「いなり寿司」を供えたり、無病息災を願って「いなり寿司」を食べたりする習慣がある。これが初午いなりと呼ばれている。

ままかりとは。

ままかりは岡山を代表する手のひらサイズの小さい魚。標準和名はサッパ。西日本でままかりと呼ばれる。飯(まんま)がなくなり隣の家に借りに行くほどうまいからとか、旬が稲(まんま)を刈る時期にあたることからとか、語源の由来は諸説ある。ニシン科で小骨が多いが骨や皮は柔らかく酢漬けや塩焼きにして食べられることが多い。酢漬けにしたままかりを寿司に乗せたままかりずしは岡山の郷土料理になっている。